2019.04.12 feature

今のパリ・ストリートを描くフランス孤高のブランド“ロイヤルズオンリー”。A.P.Cなどのデザインも手掛けるデザイナーに独占インタビュー!

 

 

2015年設立のフランス発の新鋭ストリートブランド“LOYALS ONLY(ロイヤルズオンリー)”パリジャンの若者や、忠実で独立した精神性を(LOYALS)というブランド名に込め、パリのリアルなストリート・ファッションを提案している。ブランドのアイデンティティとも言えるグラフィックは、そんなパリの若者たちの自発的な姿を投影している。

 

 

 

 

デザイナーはロメイン・ボッシュ・アンドレス(Romain Bosch Andres)。現役の“A.P.C(アーペーセー)”のデザインチームに所属し、自身もグラフィックアーティストとして活躍する彼だが、これまでその人物像は非公開であった。今回、2月28日にオープンしたばかりの孤高のセレクトショップであるスーパーエーマーケット(SUPER A MARKET)の2号店、ニュウマン新宿内のスーパーエーマーケット新宿(SUPER a MARKET SHINJUKU)にてポップアップストアを開催するにあたり独占取材を試みた。アノニマスとされてきたデザイナーの真の姿と言葉。そしてブランドが生み出すパリの自由な“Do it Yourself”が根付く精神性を垣間見られるインタビューとなる今回。ぜひご覧いただきたい。

 

 

 

 

 

−まずは簡単な略歴を教えてください。

 

Romain「4年前にロイヤルズオンリーを設立したのだけど、ブランドを設立する前はデザイン学校に3年、その後プロダクトデザインの学校で3年間学んでいたんだ。学生時代はA Three Legged Dog(ATLD)というブランドでフリーランスデザイナーとして働いていた。今はブランドをやりながらパリのA.P.C.(アーペーセー)のデザイナーチームに所属しているよ。最近では同郷のANDREA CREWS(アンドレア・クルーズ)の2019AWランウェイでコラボレーションも行なったね。」

 

 

 

 

−何がキッカケでブランドを始めようと思ったのでしょう?

 

Romain「小さいときからファッションには興味を持っていたし、絵に関しては13歳のころから描いていた。だから自分のアイデアで何か作れたら面白いなとはずっと思っていたんだ。特に自分が好きなストリートカルチャーなんてフランス、パリではごく小規模だったからね。そこでシルクスクリーンを独学で覚えてみることにしたんだ。自分で考えたデザインを自らの手でTシャツに施して自分なりの表現を実現できたその瞬間に…ロイヤルズオンリーはスタートしたんだ。その試みはATLDから行なっていて、エルメスのスカーフも制作しているリヨンの工場で作ったシルク100%スカーフにもプリントしていた。ありがたいことにバイヤーや色々な人から注目されて好評だったよ。」

 

 

 

Loyals OnlyがコラボレーションしたAndrew Crewsの19/20AWのランウェイショー。ブランドらしいハンドブリーチカスタムが際立つスタイル。

 

 

 

RATP(パリの交通公団)のアナグラムであるなんとも毒の効いたTRAPのロゴT。RATP本来のロゴと同様に、セール川を模した女性の顔に見える曲線が描かれているがオリジナルにはないブランドらしいパロディ、精神性が垣間見られる1着。

Tシャツ 各種 ¥7,500 +tax 〜

 

 

−モノ作りで大切にしている部分は?

 

Romain「自分が着るもの、着たいと思えるものを作ること。フリーランスでデザイナーをしていた時は、人の顔色を伺って作っていた気がする。もちろん好きという前提だけどね。そして、さっきの話とかぶるけれどパリでは、ストリートファッションが根付いていなかったから、欲しいと思えるものは無かったんだ。だからこそ、そこに無いのなら作りたいとも思った。つまり、自分がこれは良いと思えるものは、とことん格好良い。それだけが動機なんだ。あらゆるものが良いと思える。ものすごくシンプルだけど、大切なことだよ。」

 

 

 

ヴィンテージのメゾンブランドのシャツにシルクスクリーンプリントを施した特別なアイテム。文字通り世界に1つしか無い1点もの。

各種 ¥16,000 +tax 〜

 

 

 

 

−デザインの要素の1つに「パリジャンの若者」という言葉がありますが、具体的にはどういうイメージなのでしょう?

 

Romain「そうだね…うーん、良い質問だね。(笑)自分が思うに今でこそ、特に日本の人たちはボーダーのカットソーやホワイトパンツとか、そういったイメージをフレンチファッションとして認識していると思うけど、実のところはそうじゃないんだ。むしろパリの、中でも若い人たちはそれを『イケてない。』と感じている。もちろん、それらがトラディショナルなスタイルとして残っているし悪いことではないけれどね。」

 

「自分の生まれ育った郊外の地区では多種多様なバックグラウンドを持っている人が多く存在した。友達もいろいろな人がいたよ。生まれた国そのものが違えば、生活面でいうと両親の収入も大きく異なったり、実に様々な背景を持っている人々によって構成されていたんだよ。それがパリのリアルなんだと思う。だからこそ既存の思想に捉われないスタイルが受け入れられているだと思う。実際フランスでは若者を中心にスケーターも増えているんだ。その人々が自由な発想で作り上げる…独立した自由なスタイル、それが“パリジャンの若者”のイメージだね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

−具体的に影響を受けたデザインソースがあれば教えてください。

 

Romain「グラフィック、映画、本、音楽…影響を受けたのは本当に沢山あるよ。サブカルチャーというカテゴリーのあらゆるものだと思うくらいだから1つというのは難しいけど、例えをあげるとLarry Clark(ラリー・クラーク)の映画、KIDSかな。Supremeを筆頭にスケーターのファッションや、オーバーサイズのシルエットもそれがルーツになっているよ。音楽なら特にヒップホップから影響を受けているね。ちなみにLa haine(邦題:憎しみ)というフランス映画は知っている?フランスでは凄く有名な映画なんだ。その映画からも90sスタイルの影響を受けているよ。自分たちの世代はそれこそが“クラシック”なんだ。」

 

 

 

 

 

−今回、スーパーエーマーケット限定で展開しているその理由は?また見所はどこでしょう?

 

Romain「ほとんど全てがセレクトされたアイテムを店頭に揃えていることだね。スーパーエーマーケットは、オリジナルブランドが並ぶ今のセレクトショップとは違って、しっかりと彼らのフィルタを通したセレクションがお店に並んでいるのが魅力的なんだ。そんなショップのバイヤーにグラフィックを気に入ってもらえたのも大きな理由の1つだね。」

 

「グラフィックの話に変わるけど、例えばこのプルオーバーパーカーには電気椅子がプリントされているんだ。そしてさらに深く言うと“The Most Powerful, Position, Is On Your Knees.”というサインがネバダの教会にあって、それは膝をついて祈るというメッセージなんだけど、LOYALS ONLYの“LOYALS”は、その行為のような忠誠心を表す“ROYAL”とも掛けているんだ。忠誠を誓うということは、自分の一生を捧げるのと同じこと。だとすれば終身刑と同じ意味だよね。だからこのパーカーには電気椅子と共に“LOYALTY IS A LIFE SENTENCE”のメッセージがプリントされているんだ。そしてグラフィックはAndy Warhol(アンディ・ウォーホール)の“電気椅子”をサンプリングしている。ただ、“ROYAL”に関しては自分にあるかは怪しいところかもしれないけれど…。(笑)そんなメッセージを沢山込めているよ。」

 

「見所は、スーパーエーマーケットの店頭だけでしか販売されないブリーチカスタムのキャップだね。アンドレア・クルーズのコラボレーションと同じ仕様のものが展開されるけど、パリでも他の日本でも手に入らない本当に特別なアイテムだからぜひとも見て欲しい!」

 

 

 

国内外問わず現時点でSUPER A MARKET SHINJUKUのみでしか購入できないブリーチ加工のキャップ。

キャップ ¥8,500 +tax, パーカー ¥19,800 +tax

 

 

 

 

[LOYALS ONLY POPUPSHOP at SUPER a MARKET Shinjuku]

開催期間:2019年4月4日(木)~4月14日(日)

開催場所:SUPER a MARKET SHINJUKU

東京都新宿区新宿4-1-6 NEWoMan 1F

TEL:03-3351-3860

open 11:00am – close 9:30pm(Mon-Fri)

open 11:00am – close 9:00pm(Sat/Sun/Holidays)

http://www.superamarket.jp/